大手企業を中心に請求書の電子化が進んでいる理由と中小企業が検討しておくべきこととは?

大手企業を中心に請求書の電子化が進んでいる理由と中小企業が検討しておくべきこととは?

こんにちは。「KIMERA」コンサルティングチームの花田です。

最近は政府が積極的に進める脱はんこや脱書類のような「デジタルソリューション(DX)」により、民間企業においても契約書類や内部書類、そして請求書等の電子化が活発に進められています。

「請求書の電子化」とは、所定の要件を満たす請求書発行システムを利用して、請求書を書類に代わってPDF化し、あるいはクラウドサーバー内で一定のフォーマットで発行することです。

請求書の受領者は、この電子化された請求書を、Eメールに添付した形で受領する方法や、指定期日以降に顧客専用アドレスのWebページ(クラウドサーバー)にアクセスして、電子請求書をダウンロードすることが一般的です。

このような「請求書の電子化」にはメリットとデメリットがあるものの、総じてメリットがデメリットを上回っており、大手企業を中心に普及しています。

電子化の進む請求書は、政府主導で進められたことがキッカケ!

「請求書の電子化」は近年の普及期を経て、拡大期へ移行することが見込まれています。

この電子化の流れは、2つの法律によって後押しされていますので、あらためてこれらを把握しておきましょう。

まず1つ目は通称「e-文書法」で、2005年に制定されました。

本法は民間事業者等に対して法令で課せられている書面(紙)による保存等に代わり、電磁的記録による保存等を行うことを容認する法律となっています。

首相官邸 e-文書法の施行について

そして2つ目は平成10年(1998年)に施行された電子帳簿保存法です。

当初はその要件が厳しく、利用者は限定的でした。

その後、平成17年度の電子帳簿保存法改正で、決算関係書類や帳簿、一部の契約書・領収書を除き、原則として請求書など全ての書類を対象としたこと、真実性・可視性を確保できる要件の下でスキャナを利用して作成された電磁的記録による保存(スキャナ保存)が認められました。

さらに、平成27年度の税制改正により、スキャナ保存の要件緩和などが行われ、平成28年度の税制改正ではさらに踏み込んで、スマートフォン撮影によってもスキャナ保存要件が満たされることとなり、使い勝手が格段に向上しました。

最近では、新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークが普及したことで、電子請求書がますます脚光を浴びています。

税務要件を満たして、電子化の進む請求書

税務要件の概況として、データの改ざん防止を目的に、電子請求書を発行する側においてその電子請求書にタイムスタンプを付与するか、あるいは受領する側でデータの改変ができないシステム(クラウドサーバーなど)を利用しなければなりません。

電子化が進むことのデメリット

請求書の電子化のような新しい仕組みを導入するにあたっては、メリットのみならず何らかのデメリットが発生する可能性があることも理解しておきましょう。

デメリット1 自社システム対応時には追加コストがかかる

請求書を電子化して発行する企業側で独自の仕組みを構築している場合、要件定義の手間、ハードウェアの導入コスト、運用開始後のメンテナンスコストなどが発生します。IT部門のリソースも確保しなければならないでしょう。

この課題への解決として、API接続によりクラウドサービスと自社の会計システムなどが接続できれば、請求書発行システムの導入と維持コストを大幅に削減できるようになりますし、運用開始後は経理部門でもメンテナンスが可能になります。

デメリット2 紙の請求書対応のための個別対応は残る

取引先が電子帳簿保存法に対応していないため、紙での請求書を継続したいと希望されることがあります。

このようなことを想定して、請求書の発行前に取引先毎に紙の請求書が必須なのかどうかを定期的に確認しなければなりません。

それでも、大部分の請求書を電子化できればそのメリットはデメリットを大きく上回ることでしょう。

デメリット3 情報漏洩リスクを防ぐ措置が必要になる

電子データは不正アクセスによる流出の危険性の他にも、担当者が誤って別の企業へ送付するケースや、アクセス・パスワードが長期間変更されないことで、担当外の人が情報にアクセスできる状況になっている可能性もあります。

クラウドサーバーを利用することで、システム側に起因する情報流出のリスクを低減させることが可能ですが、パスワードは定期的に更新するなどの措置は必須です。

大手企業を中心に請求書の電子化が進んでいる理由

大手企業は通常、処理件数が多いことによる間接コストが高く、請求書の電子化による業務効率化や省力化によるメリットを得られやすいことが挙げられます。

具体的なメリットは次のとおりです。

大手企業を中心に請求書の電子化が進んでいる理由

メリット1 間接コストを削減できる

紙媒体の請求書の作成と発行(郵送)が不要になることで、ペーパーレス化を推進できるようになり、切手代、封筒代、作業者の人件費などを削減することができます。

メリット2 請求書発行のために出社しなくても大丈夫になる

テレワークを実施している企業でも、紙の請求書を発行する際には、請求書の検印や承認のためにわざわざ出社することが少なくありませんでした。

請求書を電子化することで、Web上で作業を完結できるため、スピーディな処理が実現できるようになります。

メリット3 請求書の修正が容易になる

営業部からの連絡で請求内容を修正しなければならないような場合でも、請求書の再発行に向けて修正履歴を残しながら迅速に対応することができるようになります。

メリット4 請求書を即時発行できる

請求情報を確定したら速やかに電子請求書を作成して、取引先にメール添付で送信が可能です。

取引先が指定Webページからダウンロードして受け取る場合は、決められた日程で請求書を入手することができます。

取引先が大手企業の場合は請求書の短期間発行を求められることが多く、無理なくこれに対応できるようになります。

中小企業が検討しておくべきこととは

請求書の電子化は、請求書の発行と保存をデータ化しただけでも一定のメリットを得ることができますが、最大のメリットはデータ連携によって人の手を極力減らすことで、人的リソースをより付加価値の高い業務に割り当てることにあります。

ただし、情報の電子化には情報漏洩リスクの他にも、データ改ざんや消失のリスクが紙媒体よりも高くなることから、担当者、組織の責任者の高いITリテラシーが求められるようになります。

電子化前に中小企業が検討しておくべきこと

業種・業態によっては、電子化に消極的な企業もあります。会社のカルチャーとして紙媒体を利用するべきとしている場合、経理関係者の主導で請求書の電子化を進めることへの社内の理解は得られ難く、将来の機会を待たなければならないこともあるでしょう。

また、ビジネスで電子化に積極的であっても、バックオフィス部門のIT化には消極的な組織もあります。このような場合は、外部環境の変化(税制や法令改正のタイミング)で、変化に対応する必要性を社内に周知し、電子化を進めるきっかけを模索することが考えられます。

電子化の進む請求書によって、付加価値の高い業務に集中する

中小企業のバックオフィス部門では必要な人員数を揃えることができないことが多く、経理担当者は、総務や人事(給与計算、支払など)などを間接的に兼務していることがしばしば見られています。

多忙な経理担当者にとって、請求書の発行および入金管理に費やす負担は大きく、この部分を省力化できることは大きなメリットになるでしょう。

特に、営業部門と締め日ぎりぎりまで請求情報の調整が続く状況においては、早期にクラウドサービスなどを導入することで、経理担当者の負担を減らし、かつ、請求情報を営業部門と共有することで請求漏れや二重請求を防ぐことができるようになります。

また、クラウドサービス上の統制機能(担当者の再鑑や役職者による承認)があれば、自然に内部統制環境が構築されることもメリットといえます。

まとめ

請求書の電子化のメリットを享受するためには、社内手続きの仕組み化や情報システムの整理整頓、社外関係者への周知など用意周到な対応が大切になります。

電子化による中長期的な効率化・合理化を目指すためには、一時的に多数の工程が発生することや関係者調整を要することになりますが、一度仕組み化を整えてしまえば、その後の運用は非常に楽になり、従来の作業環境に比べると驚くほどの成果を体感することができるでしょう。

税務目的であるインボイス制度の導入も、請求書の電子化を進める大きな契機になりますので、まだシステム導入をされていない場合には、できる限り早い時期に検討・導入できるようになることが望ましいと考えられます。

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