製造業の保守契約の勘定科目と会計処理のポイント

製造業で保守契約を締結する場合、どの勘定科目で会計処理をすればいいか迷うことはありませんか。

製造業の場合、締結する保守契約が製品製造に直接関係するか、そうでないかを判断する必要があります。

今回は製品製造と直接関係するかどうかの判断基準や勘定科目、会計処理のポイントについて具体的な会計処理も含めて解説します。

製造業の保守契約の勘定科目と会計処理のポイント

製造業で保守契約が発生する場合、保守契約の対象が製品製造のシステム・機械の場合は製造原価、間接的に関係しているシステム・機械の場合は販売費及び一般管理費と判断する必要があります。

例えば、製品を製造するシステムの保守契約の場合は製造原価の「修繕費」として、販売管理システムなど製品製造に直接関係がないシステムの保守契約の場合は販売費及び一般管理費の「修繕費」として計上します。

どちらも「修繕費」という勘定科目ですが、財務諸表で計上される箇所が変わってきます。

製造原価の「修繕費」の場合は「製品」勘定に計上された後、製品が販売された期に売上原価として計上されます。

一方、販売費及び一般管理費の「修繕費」は発生した期に経費として計上されます。

製造業の保守契約の具体的な会計処理

それでは製造業の保守契約について、具体的な事例で会計処理を見ていきましょう。

取引例1では製造原価の保守料の場合の会計処理、取引例2では販売費及び一般管理費の保守料の場合の会計処理を見ていきます。

今回はわかりやすいように、保守料以外の製造原価は考慮せず保守料のみの金額で仕訳を示します。

(1)取引例1(製造原価の保守料の場合)

・X1年4月に当社は製品を製造するシステムについて、システム会社と2年間の保守契約を10,000円で締結した。

・1年目にシステムの保守対応した時に製造された製品が2年目に販売された。

・2年目にシステムの保守対応した時に製造された製品が3年目に販売された。

・当社の決算月は3月。

具体的な会計処理

① X1年4月(契約締結時)

借方貸方備考
長期前払費用 10,000円現金預金 10,000円

② X2年3月(決算処理)

借方貸方備考
修繕費(製造原価)5,000円長期前払費用 5,000円1年目の保守料を製造原価へ振替
製品 5,000円売上原価 5,000円売上原価から製品へ振替
前払費用 5,000円長期前払費用 5,000円2年目の保守料を前払費用へ振替

③ X2年4月(期首)

借方貸方備考
売上原価 5,000円製品 5,000円期首にある製品を売上原価へ振替

④ X3年3月(決算処理)

借方貸方備考
修繕費(製造原価)5,000円前払費用 5,000円2年目の保守料を製造原価へ振替
製品 5,000円期末棚卸高 5,000円売上原価から製品へ振替

(2)取引例2(販売費及び一般管理費の保守料の場合)

・X1年4月に当社は販売管理システムについて、システム会社と2年間の保守契約を10,000円で締結した。

・当社の決算月は3月。

具体的な会計処理

① X1年4月(契約締結時)

借方貸方備考
長期前払費用 10,000円現金預金 10,000円

② X2年3月(決算処理)

借方貸方備考
修繕費(販管費)5,000円長期前払費用 5,000円1年目の保守料を経費へ振替
前払費用 5,000円長期前払費用 5,000円2年目の保守料を前払費用へ振替

③ X3年

借方貸方備考
修繕費(販管費)5,000円前払費用 5,000円2年目の保守料を経費へ振替

まとめ

製造業の保守契約の勘定科目と会計処理のポイントをみてきました。製造業の場合は保守料の前払費用管理だけでなく、製造原価と販売費及び一般管理費の区分管理も必要です。製造原価の計算は財務諸表でも重視される勘定科目のため、特に適切性が求められます。また、製造するシステムなどが複数存在する場合、保守料の管理も複数になり複雑になるでしょう。そのため、正確かつ効率的に保守契約の前払費用を管理するためにシステムの導入を検討することもおすすめします。

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