新聞の定期購読サービスを提供する企業の収益認識のポイント

BtoC向けのビジネスモデルとして昨今人気を集める「サブスクリプションサービス」。新しいビジネスモデルのように感じる方も多いですが、サブスクリプションは「定期購読」を意味し、新聞の定期購読サービスと同じ考え方です。

そんなサブスクリプションサービスモデルが売上高の計上方法に関する新基準「収益認識基準」により、これまでの会計処理と異なります。

本記事では、新聞の定期購読サービス(サブスクリプションモデル)を提供する企業の「これまでの会計処理」と「これからの会計処理」についてご紹介しています。

サブスクリプションサービスを提供している企業経理の方はぜひ参考にしてみてください。

新聞の定期購読=サブスクリプションモデル

冒頭でも触れたようにサブスクリプションサービスは、新聞や飲食、音楽、アプリなど、さまざまな分野で定額サービスとして導入されています。毎月サービス料を支払う継続課金を採用しており、指定期間の使い放題や飲み放題としてサービス提供する企業も少なくありません。

安定的な収入が見込めるビジネスモデルである一方で、サービスや商品の質が落ちるまたは変わらなければすぐに解約されてしまう側面もあります。継続課金してもらうためには、ユーザーが求めるサービス·商品を提供し続けることに加えて「ポイントを付与する」などの企業努力が必要になります。

今回の収益認識基準の重要点はこのポイント付与した場合の会計処理方法です。

これまでのサブスクリプション会計処理

サブスクリプションサービスは一般的に月額払いです。したがって、売上は毎月計上することになります。

これまでの会計処理(実現主義)は、収益が実現した時点(販売した時点)で売上計上します。月額3,000円の購読料の場合は以下のような仕訳になります。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
現預金3,000売上3,000

収益認識基準で変わるケースとして、例えば、期間1月1日~12月31日までの法人X社(新聞購読サービスを提供する会社)が年契約(1年)でY社と契約したとします。1年間継続利用してくれた場合に、サービス終了時点である12月31日に1,000円のポイントを付与するという契約です。

これまでの会計処理方法は以下のとおりです。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
現預金36,000売上36,000

収益認識基準の導入

前述でご紹介したように売上の計上タイミングには統一的な基準はなく、曖昧な部分も多くありました。そこで誕生したのが新たな会計基準「収益認識基準」です。

収益認識基準を一言でいうと、サービスや商品を「いつ·いくらで·どのように」計上するかを定めた明確なルールです。注目するべきポイントは「契約中に履行義務が複数存在する場合には取引価格の配分」を明確にしなければいけない点です。

つまり、サブスクリプションサービスの場合、履行義務が実行されたものとして売上計上しなければなりません。

収益認識基準導入後の新聞定期購読サービスは?

それでは、収益認識基準導入後の新聞定期購読サービスはどう変わるかをご紹介します。

例えば、期間1月1日~12月31日までの法人X社(新聞購読サービスを提供する会社)が年契約(1年)でY社と契約したとします。1年間継続利用してくれた場合に、サービス終了時点である12月31日に1,000円のポイントを付与するという契約です。

今期の履行義務を実行しているのは1月から12月までの12ヶ月分だとした場合、新収益認識基準では、今期で売上計上できるのは履行義務が発生した3,000円×12ヶ月=36,000円ではなく、ポイント分を差し引いた35,000円となります。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
現預金36,000売上35,000
契約負債1,000

ポイント分の1,000円は使用されてはじめて売上計上します。期をまたぐ場合は「契約資産」や「契約負債」という勘定科目で計上します。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
契約負債1,000売上1,000

まとめ

新聞の定期購読サービスを提供する企業の収益認識について理解は深められたでしょうか。新たに導入された「収益認識基準」により、売上計上のタイミングはよりシビアになったと考えてください。

企業経理担当者は、これまで以上に履行義務のタイミングに注意しながら売上計上を行わなければなりません。収益認識基準がより気になる方は、会計士や税理士、税務署などの専門家に相談することをおすすめします。

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