収益認識基準導入後のサブスクリプション会計と賃借対照表上の処理とは?

こんにちは。「KIMERA」コンサルティングチームの花田です。

近年、よく耳にするようになったサブスクリプション。音楽や動画などのデジタル分野で盛んに利用されていましたが、今では飲食やアパレル、洗車などのサービスにまで拡大し、注目度は高まるばかりです。

一方、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(以下、収益認識基準)の2021年4月からの大企業に限っての強制適用開始を受けて、サブスクリプション・サービスにおける会計処理も大きな影響を受けます。

本稿では収益認識基準導入後のサブスクリプション会計を取り上げ貸借対照表上でどのような処理を行うのかについて解説します。

サブスクリプション・サービスとは?

サブスクリプションとは元々は新聞や雑誌を定期購読するという意味でした。この語源から転じて、一定期間にわたって利用料を継続課金することで使い放題になるサービスのことをサブスクリプション・サービスと呼ぶようになりました。 

従来のビジネスでは商品やサービス自体を価値とみなして販売していました。しかし、サブスクリプション・サービスでは商品やサービスの利用を価値とみなして販売するのが特徴です。

継続課金と聞くと、安定的な収益が得られるビジネスモデルだと安易に考えてしまいがちですが、そのような側面だけではありません。というのも、サブスクリプション・サービスを提供する限りこのサービスに対価を支払い続けたいとユーザーに思わせなければならないからです。アップデートを続け常に新しい刺激をクライアントに与えるため途方もない企業努力が必要となるのです。

収益認識基準とは?

これまで我が国では収益認識について実現主義によるとだけされており、統一的な基準が存在していませんでした。このため、2015年3月から新たな会計基準に関する議論が始まり収益認識基準が規定されたのです。

収益認識基準に基づくと売上を計上するためには次の5つのステップを要します。具体的には、①対象となる契約内容の把握、②契約中に履行義務がいくつ含まれているかの確認、③実際の収益額の算定、④契約中に履行義務が複数存在する場合には取引価格の配分です。ここでポイントになるのが履行義務です。顧客との契約のおいて財又はサービスを顧客に移転する約束とされます。売上計上の前提として履行義務の内容を明確しなければなりません。会計上一定の契約に従って継続的に役務提供を受ける場合は、履行義務が実行されたものとして処理を行うのです。

収益認識基準導入後のサブスクリプション会計

上記の基準に従ってサブスクリプション・サービスの利用料金に関して貸借対照表上どのように処理されるのかを考えてみます。 

例えば、SaaSサービスを提供するA社が期間1年でB社と契約締結したとして1年分の利用料全額である100万円をサービス開始時点の2020年4月1日に受領した場合、2020年9月期に履行義務を実行しているのは2020年4月から2020年9月までの6ヶ月分だけとなります。この結果、2020年9月期で売上計上できるのは100万円×6ヶ月×1/12という計算より履行義務が実行された50万円だけとなるのです。残りの50万円は翌期以降に持ち越されます。

終わりに

売上高は財務諸表中で最も注目すべき指標の一つです。このため収益認識基準の導入は会計実務に大きなインパクトを与えます新たな勘定科目も入ってくるため仕訳にも注意が必要です。また、収益認識基準は現場の実情に近い会計処理を求めるものです。会計担当者にはこれまで以上に営業やシステムなどの各部門との連携が求められます。本稿がそのような会計担当者の参考になれば幸いです。

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