IFRS第15号に伴う新収益認識基準適用がいよいよ開始

IFRS第15号に伴う新収益認識基準適用がいよいよ開始

IFRS(International Financial Reporting Standards)とは国際財務報告基準のことであり、一言でいうと「世界共通の会計ルール」です。そのIFRS15号の基準に合わせた「新収益認識基準」が、日本でも2021年4月から適用されます。本記事では「なぜIFRSを導入するのか」という理由から現行との大きな相違点、ソフトウェアライセンスの収益の認識ポイントについて紹介します。

IFRSはなぜ日本でも適用されるのか?

現在の日本の企業活動や経済活動は、国内に留まりません。また、海外子会社を有する企業も増えてきています。さらに、世界経済を相手にしている海外投資家の活動も視野に入れなければなりません。このように経済のグローバル化が進むことによって、国際ルールに則った会計基準に統一する必要性が高まり、日本でも適用されることになりました。

IFRSのコンバージェンス(会計基準の共通化)によって世界の企業との比較がしやすくなるため、利害関係者に信頼性の高い情報を提供できるメリットがあります。

IFRS15号「顧客との契約から生じる収益」と日本基準の違い

IFRS15号は「顧客との契約から生じる収益」を示した基準です。現行の日本基準では個別規定がなく、複数の方法が認められていた処理も、IFRS第15号ではハッキリと規定されている場合があります。「計上単位(契約の締結単位)」や「収益の認識」など現行との違いについては特に注意が必要です。

計上単位(契約の締結単位)の相違点

現行では、「ソフトウェア取引実務対応報告」や「工事契約会計基準」で定められている他に、契約の結合や契約の分割という「契約単位」の規定はありません。しかし、IFRSでは収益認識を基準に区別し、複数契約の結合や分割契約など細かな契約が必要です。

収益の認識の相違点

現行での収益認識は、「商品の移転や役務の提供が完了した時点での認識」とされていますが、IFRSでは「顧客が商品等の資産やサービスの支配を獲得した時点の認識」となり、企業が「履行義務」を充足した時点で収益を認識します。

履行義務の充足タイミングとは

履行義務の充足タイミングには2種類あります。

(1)一時点で充足される
顧客へ商品やサービスの支配が移転した一時点で収益を認識します。

(2)一定の期間にわたって充足される
「進捗度」に応じて一定の期間にわたって収益を認識します。

進捗度の測定方法

また、上記(2)の一定の期間にわたって充足される履行義務の「進捗度測定方法」には2種類あり、下記のいずれか適切な方法で算出する必要があります。

(1)アウトプット法
顧客側へ移転した商品やサービスの価値を直接測定し、残りの商品やサービスの契約比率に基づいて算出する方法です。

(2)インプット法
履行義務充足のために予想されるインプット(資源や労働時間、コスト、機械使用時間など)の合計に対して消費した割合に基づいて算出する方法です。

ソフトウェアライセンスなどの知的財産の収益の認識について

ソフトウェアライセンスなどの知的財産の収益認識は、他の履行義務と「区別できるか」「区別できないか」を認識します。「区別できない」場合は一時点で充足する履行義務になり、一時点での収益計上になります。また、他の履行義務と「区別できる」場合は、一定期間にわたって収益計上することになり、進捗度に応じて適切な収益認識をしなければなりません。

さらに注意すべき点は、事前に顧客から代金を受け取っている場合です。この代金は「前受金」として会計処理をしています。「前受金」は、上記の収益認識基準に則って正しいタイミングで振替処理をしましょう。

まとめ

企業活動や経済活動のグローバル化が進む中、いよいよ日本でも国際ルールに則った会計基準の運用がスタートします。世界共通の基準を持つことで世界企業との比較がしやすくなり、海外からの評価が得られやすくなるでしょう。

企業活動の基礎となる収益認識の変更です。ポイントをしっかり押さえて新基準への対応を進めましょう。

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