大学におけるサブスクリプションビジネスとは?

日本の教育業界は少子高齢化・人口減少という社会状況を背景として、大きな曲がり角にさしかかっています。特に大学は進学率の上昇という事情もあり、その数が増え続けてきました。このような状況から大学が従来のビジネスモデルを維持していくことは難しくなりつつあります。本稿では、主に大学に焦点を当てて、現在のビジネスモデルの特徴とデメリット、そして大学が今後目指すべき方向性を論じます。

大学の現在のビジネスモデルの特徴とデメリット

大学のビジネスモデルについて、特徴を端的に示すと、新たな時代を担う「人材の育成」にあり、これを四年間かけて行うことにあります。では、「人材の育成」とは具体的に何を意味するでしょうか。

そもそも大学というと最先端の研究を担う研究機関というイメージもありますが、日本の大学には必ずしも当てはまりません。理由は、日本の大学では卒業者の過半数が企業に就職し、大学院に進学して研究の道に進むケースは多くないからです。具体的な数字を指摘すると、文部科学省が発表している「学校基本調査」によると、大学卒業者約56万人のうち、進路先として最多なのが「就職」で約38万人です。割合にすると約68%になります。一方、「進学」は約7万人です。割合にすると約13%になります。この数字から大学卒業者の多くが就職している実態が明らかになります。

さらにいうと、大学卒業と就業形態に相関関係があることもデータが示しています。具体的には、労働政策研究研修機構の発表した数字によると、18歳から29歳までの男女の正社員の割合は大学卒が約70%で、高卒が約35%です。このように正社員として働く人の割合が、高卒に比べて大学卒は2倍程度になります。

上記の検討からわかるのは、日本の大学は企業で正社員として働くための人材を育てることが主な役割だということです。そうだとすれば、大学のビジネスモデルについてある構図が見えてきます、それは大学が入学者に対して学位を授与して企業社会への入り口を開き、学生もそれを望むために毎年入学希望者が集まってきて、経営が成り立っているという図式です。

では、このようなビジネスモデルに関してどんなデメリットがあるでしょうか。端的に指摘すると(1)大学数の増加と(2)若年人口の減少です。まず(1)大学数の増加ですが、1989年(平成元年)の大学数は499校でした。これに対して2019年(平成31年)の大学数は804校です。平成の30年間だけで、300校も大学が新規開校したのです。次に(2)若年人口の減少ですが、日本の若年人口は加速度的に減少しています。厚生労働省の人口動態調査によると、2001年生まれ(2020年大学入学)は約117万人で、2002年生まれ(2021年大学入学)は約115万人であり、前年比2万人の減少となります。2005年生まれ(2024年大学入学)は約106万人です。このような右肩下がりの状況は現在に至るまでずっと続くものであり、2019年の出生数は約86万人でした。1899年の調査開始以来最小を記録しています。しかも、コロナ災の影響は顕著であり、2020年の出生数予測は約84万人となっています。

 大学のビジネスモデル自体は社会システムに組み込まれたもので堅実とも思えますが、(1)大学数の増加と(2)若年人口の減少というダブルパンチは如何ともし難く、経営基盤の脆弱な大学は今後淘汰の波にさらされる可能性が高いです。

大学におけるサブスクリプションビジネス導入

上記の状況を考えると、大学が新たなビジネスモデルを今後模索していく必要があるのは明白です。

そして、新たなビジネスモデルを考える際のポイントになるのがサブスクリプションビジネスです。具体的にいうと、大学で学ぶことをサブスクリプション化して継続課金サービスを導入するのです。

もっとも、この見解に対する反論として、現在の大学も学生からの学費納入による一種の継続課金サービスであるという意見が考えられます。しかし、現在のシステムの特徴について、(1)対象が20歳前後の若年層中心であること、(2)四年間という期間限定であること、(3)学費が年間50万円~150万円程度と高額であることを指摘できます。

しかし、本稿で強調したいのは、今後大学に求められるのはこれらの点とは正反対の特徴を持つサブスクリプションビジネスを導入することです。特徴を具体的に指摘すると、(1)対象を社会人からシニア世代まで幅広く捉えること、(2)期間を限定せず継続課金する限り無制限に利用できること、(3)学費を年間1万円~20万円程度に抑えた低廉な価格とすることになります。このような特徴を前提として、大学での学びをサブスクリプションビジネスとすることで、今後の生き残りを図っていくのは選択肢の一つといえます。

まとめ

以上で指摘してきたように少子高齢化・人口減少社会を前提として考えると、大学というサービスの利用者を若年層中心に考えて従来型の経営を続けていくのは無理があるでしょう。もっとも、教育業界は保守的な空気が強く、サブスクリプションのような新たなビジネスモデルに抵抗感が根強いのも事実です。しかし、そのような逆風を跳ね返して、新たなチャレンジに挑む勇気は、このような時代だからこそ求められるところです。
今後、教育業界はどのように変化していくのか。サブスクリプションビジネスとはそれを読み解くキーワードといえます。

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