サブスクリプションビジネスのアップセルとクロスセル

サブスクリプションビジネスのアップセルとクロスセル

アップセルもクロスセルも、より高品質なサービスを提案する、経営資源の追加投入による新サービス開発・新機能の向上による追加サービスを顧客に紹介することで、既存顧客の年間契約金額を引き上げることが目的です。

アップセルとクロスセルは顧客にもメリットがある

顧客に継続してサービスを提供し続けるサブスクリプションビジネスにおいて、既存の顧客の成長とともに、上位機能へのアップグレードを促すアップセル、別のサービスを追加で契約してもらうクロスセルは、新規顧客の獲得と同様に重要です。

アップセルはまた、既存顧客の維持と共に、実は新規顧客に向けたサービス提案の機会にもなります。より高品質と機能性のあるサービスを提供することで顧客満足度が向上し、新規顧客のサービス選択肢が増えるからです。

そしてこれらの営業施策を顧客によりよく知ってもらい、顧客が望んでいるサービスをいかに顧客に気づいてもらうための施策を考えることが不可欠です。

アップセルとクロスセルのメリットとは?

次に、アップセル、クロスセルのメリットをご紹介します。

投資収益の効率が良い

既存顧客とは取引を通じて信頼関係が構築されていますので、新たなサービスやより収益性のある高品質サービスを提供する機会に恵まれています。

Pacific Crestによる2016年SaaSベンチマーク調査によれば、アップセルで1ドルの収益を上げるためのCAC(Customer acquisition cost 顧客獲得コスト)は、新規顧客を獲得するコストのわずか24%に過ぎないとしています。

収益性が向上することでマーケティング投資の回収期間も改善する

アップセル、クロスセルの施策が成功し収益基盤が拡大することで、顧客獲得コストや機能改善の投資コストの回収期間が早まります。

顧客生涯価値の向上につながる

顧客生涯価値(Life Time Value)は、既存顧客からもたらされる生涯の総収益です。

アップセル施策により、顧客がよりグレードの高い課金体系へ移行することで従前の課金体系よりもさらに大きな収益が長期にわたって得られるようになります。

アップセル・クロスセルを顧客へ紹介する手法とアプローチの成功率

顧客へどのようにアプローチするか、まずは顧客の購買動向等を分析し、ターゲットを見極めることが大切です。そしてアップセル・クロスセルを提案するための適したタイミングを検討します。お試し期間の場合にはその終了前に、サービスを始めて受けた顧客にはサービス開始の直後等です。

ここではアップセル・クロスセルを顧客に紹介する手法として2つに大別して説明します。

「オンライン」型は、検索サイトのキーワード広告、自社WEBサイトでの告知、アプリ、メールマガジンなどインターネットを経由した手法で主に不特定多数にアプローチします。

「オフライン」型は、主に紙媒体によるダイレクトメール、カタログ、チラシ、コールセンターやカスタマーサポートセンターによる電話勧誘等で主に一定範囲のエリアや不特定・特定の顧客にアプローチします。

コンバージョンレート(成果の達成率)

マーケティング活動が適切に管理され、顧客アプローチがどれくらい効率的にできているかの指標として、コンバージョンレートがあります。顧客が資料請求や新規会員になる等、設定した目標を達成した割合です。例えばメールマガジンの場合、目的のURLをクリックした等の成果達成数を、配信した総数で除して求めます。

企業間(B2B)カテゴリのコンバージョンレートは2%台から4%台です。人気検索ワードの場合は広告コストが高くなる傾向があり、既存会員に向けたアプローチとしては費用対効果が低い場合があります。

メールマガジンの場合

メールの開封率は 「Computer Software & Online Services」カテゴリで平均22.0%、メールを開封し目的のURLをクリックする率(Click through)は平均2.8%です。登録顧客へ一斉に情報を配信できる利便性と配信コスト効率性が目立ちますが、コンバージョンレートが低い傾向にあるため、数多くのメールを配信し続ける必要があります。

ダイレクトメール

株式会社マクロミルが保有するインターネット調査モニタで首都圏に在住する約200名を対象にした調査結果では、既にサービスや商品の「購入・利用経験あり」のダイレクトメールの開封率について、「商品・サービスの利用明細・請求書」カテゴリで65.8%、「新商品・サービスの案内」カテゴリで47.7%、「保険などの更新・見直しの案内」カテゴリで37.7%となり、他の手法よりも比較的高い結果です。取引経験があるところからのダイレクトメールの「受取意向」は74.4%とより高くなっています。

総じて開封率が高いことが特徴のため、例えば「利用明細・請求書」を郵送する際に、新サービスの案内を同封することで顧客の目に留まる可能性が最も高くなると期待できます。

参考資料


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