サブスクリプションサービス導入で知っておきたい複式簿記の仕訳方法

サブスクリプションとは、一定金額を支払う事でサービスを受ける事ができる定額サービス制度のことです。使用する度に料金の心配をする必要がなく、近年急激に広まってきており、音楽や雑誌などのデジタルコンテンツ等の配信サービス、会計ソフト等の業務ツール、ファッション業界など様々な業界で広く普及されてきています。

このサブスクリプションサービスを導入するにあたって、どの科目に仕訳すればよいのか迷ってしまうことがあります。どのように仕訳するのが正しいのでしょうか考えていきたいと思います。

サブスクリプションサービスで使われる勘定科目

月額・年額サブスクリプションサービスでは全額、経費として計上するのが一般的のようです。またサブスクリプションの期間が数年分を前払いした場合は分配する必要があります。

使われる勘定科目として「支払手数料」や「リース料」「管理費」などになります。会社ごとに勘定科目の選択基準がありますので、これまでの取引や管理方法に照らし合わせ選択するのが良いでしょう。この他に書籍デジタルコンテンツ等の配信サービスであれば「新聞図書費」、フリードリンクサービスであれば「福利厚生費」の勘定科目を選択すると良いでしょう。それでは実際にどのように仕訳を起こせば良いか、説明をしていきます。

複式簿記での仕訳方法

簿記の方法には、単式簿記と複式簿記というものがあります。単式簿記では、基本的には収支のみを帳簿に付けるためシンプルです。一方で複式簿記は、「借方」「貸方」という概念を用いて、少し複雑に帳簿を付けていくことになります。今回は複式簿記での仕訳方法を説明していきます。2つの例から仕訳方法を見ていきましょう。

  1. 4月30日に月額請求自動化ツールの請求書15,000円を受け取った
    ※ 支払手数料 15,000円 / 未払金 15,000円
  2. 5月31日に上記請求書の支払い当座預金から行った
    ※ 未払金 15,000円 / 当座預金 15,000円

複式簿記では、左側を「借方(かりかた)」、右側を「貸方(かしかた)」と呼びます。これが複式簿記の特徴であり、取引の結果として各勘定科目が増減し財政状態がどのように変化したのか表すことが可能になります。左右の借方貸方の金額は必ず一致し、これを貸借一致の原則と呼びます。

また「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない」とあります。これを「発生主義」と呼びます。支払いをした時だけ仕訳を起こせば良いといことではないのですね。

一括払いの仕訳方法

毎月払うような契約の場合は支払手数料他で計上となりました。ただし支払方法が毎月の定期支払ではなく、1年分以上の一括払いとなることもあります。このような時の仕訳方法を考えていきたいと思います。

1年未満の契約で一括払いの場合

一括払いで1年未満の契約であれば、短期前払費用として計上し月額金額に分割します。ただし毎年継続してサービスを享受し1年以内ごとに支払う場合においては、その支払時点で損金の額に算入することが認められます。一括で費用計上しても税法上問題がないということですね。

1年以上の契約の一括払いの場合

1年以上の契約の場合は、長期前払費用として計上することになります。3年契約のサービスを一括で支払った場合は、36ヶ月分でその費用を按分し毎月の費用に計上していくことになります。

ただしサブスクリプションとは別に、ソフトウェアや初期費用が発生している時は注意が必要です。金額が10万円以上(中小企業者等は30万円以上)の場合は、ソフトウェアとしてその金額を資産計上し5年で償却することになります。長期契約では支払金額の内訳が多岐に渡ることがあります。契約書や請求書を精査するとともに、仕訳方法に困ったら税理士や会計士に相談することが良いでしょう。

最後に

いかがでしたか?サブスクリプションサービスでの仕訳方法を紹介しました。令和1~2年での会計処理においては、期中に消費税率が8%から10%に変更された為、処理が煩雑になりやすい状態となっています。また近年普及が進んでいるサブスクリプションサービスでは、税法など法改正の影響を受けやすことも考えられます。本記事が少しでも皆様のお役に立つことがあれば幸いでございます。


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