サブスクリプションビジネスの定期収益の成長指標「ARPA」とは

月額課金モデルのサブスクリプションビジネスで使用されるKPIに「ARPA」があります。この指標を正しく理解することにより売上アップや収益性アップへ繋げることができます。事業の業績を客観的に評価する指標となりますので、是非この指標を有効活用してください。

ARPA(Average Revenue Per Account)とは?

ARPAとは、Average Revenue Per Accountの略で、通信サービスやWebサービスなどにおける1アカウント(1契約者)あたりの平均売上を表す指標のことです。読み方は「エーアールピーエー」や「アーパ」と言ったりします。

定額料金を支払うことで、一定期間のサービスが受けられることを保証するサービスを提供するサブスクリプションサービスでは、1アカウントが1ヶ月間にどれだけの売上を計上できるかを把握し管理できることが、収益性を確保することにとても重要なのです。

サブスクリプションサービスの収益構造

サブスクリプションは、今までの製造販売業態に見られる「販売価格×販売数」で売上を計算するといったものではありません。「利用料金×顧客数」で計算をしていきます。その都度購入をする従来のビジネスモデルとは異なり、決められた期間一定の金額が支払われるため、管理会計として売上予測をすることが今までの製造販売業態に比べ容易となります。

収益構造を把握する上で必須となる考え方に「変動費」と「固定費」があります。これまでの製造業などにおいては1製品あたりの製造に必要な材料費や時間単位労働者(アルバイトやパート社員)は変動費、製造に必要な建物や機械などの設備費や製品の営業活動費などに使用される販売管理費は固定費として捉えます。

これに対しサブスクリプションサービスはどうでしょうか?
一般的な方法としては、その決算期で想定する契約数や売上高に必要な額を固定費として取り扱います。サブスクリプションサービスでは、コスト構造の大部分を固定費が締めることになります。主な固定費としてサーバーを管理する月額費用、雇用する正社員の人件費、外注等の月額支払費用などがあります。サーバーを管理する月額費用を変動費として落とし込むことも可能ですが、管理上の改善インパクトがそこまで高くない場合には、作業が煩雑となるので現実的ではない可能性があります。変動費は、たとえばApple StoreやGoogleストアなどでアプリを提供するビジネスの場合、ユーザーがサービスをダウンロードする際に必要となる1アカウントあたりのコストとなります。

計算方法例として「限界利益400円=月額利用料金600円-Apple Store等への1アカウントあたり手数料200円」となります。しかしながらこの変動コストも、月額定額料金としてApple StoreやGoogleストアでダウンロードコストを支払うことになるため固定費として取り扱うことになります。サブスクリプションサービスでは変動費はほとんど存在しないと捉えてしまっても差し支えないでしょう。

サブスクリプションサービスで利益を向上するためのARPA

先述した通りサブスクリプションサービスを提供する事業では、そのコスト構造として固定費がほとんどを占めることととなり、最低限の売上目標は必然的にこの金額となってきます。そしてサブスクリプションサービスによる収益は顧客数に比例することになります。

仮に月額利用料金600円、月額固定費6,000万円、変動費0円の事業を提供するA会社ではどれだけのアカウント契約数が必要となるのでしょうか?計算方法はこのようになります。

「10万アカウント数=固定費6,000万÷(月額利用料金600円-変動費0円)」

よってこのA会社では「ARPA600円×10万アカウント数」が損益分岐点となり、赤字にならないための売上必達目標KPIとなるのです。

では10万アカウント数を保有するA会社が月額利用料金900円、月額固定費6,000万円、変動費0円の事業を提供したらどのような収益構造となるでしょか?「利益3,000万円=(月額利用料金900円-変動費0円)×10万アカウント-月額固定費6,000万円」となります。同じコスト構造であっても1アカウントあたりの売上高を600円から900円にアップするだけで、3,000万円の利益を創出することができるのです。 

ARPAを最大化するために

ARPAを最大化するためには、カスタマーバリューを高めていくことが重要です。カスタマーバリューを高めより上位ランクのサービスを提供できればARPAアップを図ることができます。しかしカスタマーバリューが低い段階でARPAアップを図っても、ただの押し売りにしかならず高収益化を実現しにくくなります。単に月額料金をアップするのではなく、カスタマーバリューを正しく把握し複数の価格設定をすることにより、ARPAを高めることができるのです。


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