入金消込の業務自動化のための予防的方法と事後的方法

経理担当者あるいは財務担当者が頭を悩ませる問題のひとつに「入金消込」の煩わしさがあります。

せっかく売上代金を入金していただいたのに、請求書金額とは一致しない場合です。その多くは銀行振込手数料分が請求額から差し引かれるためですが、入金額が請求額より少ないとき(まれに多いとき)には、過不足分としてその理由を調べて解決しなければなりません。経理担当者からすれば非常に厄介な業務です。

解決には多くの時間を費やす必要があるのが通常です。まずは経理側でできる限り要因を調べます。
そのうえで経理側から営業担当者に問い合わせをして、何か思いつくことがないかを探ったとしてもほとんどの場合、担当者は理由を知りません。そのため担当者はその内容を受けて、得意先に差額要因を確認することになります。

もし得意先がきちんと入金してきたにもかかわらず、経理側でそれを認識できていなかった場合には大変です。営業担当者および得意先の両方から信用を失うことになりかねません。

複数の請求書に対する入金の消込が大変

今回取材させていただいた企業は採用管理のSaaSサービスとWebマーケティングサービスの事業をされています。

1顧客に複数の担当者がいてそれぞれの担当者が請求書を発行するため、発行総数が数十枚に及ぶ時もあります。このことがこちらの企業の大きなお悩みとなっていました。

入金消込業務の改善には、その要因を発生させないようにそもそもの仕組みを作っておく「予防的方法」と、入金差額が発生した場合でも経理事務や社内関係者の負荷を減らす「事後的方法」があると考えられます。どちらもそれなりに手間はかかりますが、「予防的方法」では消込業務の手間を大幅に削減することが期待でき、「事後的方法」は自動化することで手間そのものをなくすことが期待できます。

両方を同時にできることが理想的ですが、まずはできることから実践してみることをお勧めします。

現行の入金消込業務の流れ

こちらの企業では、複数の請求書に対し得意先から一括で入金していただいています。

そのため、この入金額が請求総額と一致していない場合には、いったいどの請求書の金額が不足しているのか、の確認が非常に大変な状況となっていました。

さらに今後は前受金の管理が追加される予定のため、入金額が売上代金のものなのかそれとも前受金なのか、より煩雑な確認作業の負担増が予想されています。

請求書を発行する側にも入金消込という課題がありますが、請求書を受け取る側もその請求書枚数の多さゆえにきちんと支払処理ができているかどうかの確認に悩まされている可能性があります。

入金額が少ない場合は、得意先にて送金する手続きが何らかの理由によりできていなかったわけですから、もしかしたら請求書の枚数が多いために得意先側の担当者がうっかりして請求書の一部を経理へ回付し忘れたのかもしれません。双方で効率的に請求書に基づいた処理ができる環境構築が望まれていると思われます。

合計金額を記載した請求書への変更

まずは根本的な解決を目指して「予防的方法」を検討してみましょう。

担当者毎に請求書を発行するのではなく、請求書の締め日を設定して各請求データをシステムで蓄積し、締め日後にシステムから各請求額の「合計金額を記載した請求書」と「その内訳書」を発行するようにします。請求書を1つにまとめることで得意先も支払い処理が容易になりますし、入金差額が発生しにくい状況になります。

顧客ごとに振込指定口座を割り当て

一方で、得意先からの入金を確実に把握できるようにするため、得意先毎の振込指定口座を割り当てるサービスの利用を検討してみます。このサービスは、自社の口座は1つでも、その口座を親口座としてそれに紐づく仮想の子口座(この子口座が得意先の数だけ増えても、親口座は1つのままです)を得意先ごとに設定することができるので、同じ得意先から複数回の入金があったとしても、確実にその得意先のみの入金額を口座別に把握できる仕組みです。つまり、得意先ごとに入金口座を設定管理できるようになります。

振込指定口座(仮想口座、バーチャル口座)のサービスは、たとえば、以下の銀行で提供されています。

口座の維持利用料はかかりますが、大口取引先や取引頻度の多い得意先に優先して設定することで、どれくらい消込のための確認作業を自動化できるかを検討してみる価値があると思われます。

入金消し込みの自動マッチングシステムの導入

次に「事後的方法」を検討します。システムによる入金消込対応としては、個々の請求金額と入金額が自動的にマッチングされる仕組みを活用することで、消込作業の自動化を検討することができます。入金消込に特化したクラウド型のシステムでは、営業系のシステムと会計系のシステムと相互に連携することで、請求履歴や入金履歴からシステムがこれまでに学習したパターンに照らして推測しながら消込をしていくという便利なサービスです。

また、営業担当者の協力と理解を得ておく必要がありますが、入金差額がある場合には請求書の総額およびその内訳と入金額のリストを営業担当者全員に連絡をして共有する方法も有効です。できればメールによる連絡ではなく、Web共有フォルダ(Microsoft社のOneDriveなど)で月度毎に分類しておくことが望まれます。そうすれば問題の傾向発見に役立ちますし、もし同じ得意先からの入金差額が多い場合には、請求内容に問題があるのかそれともただ単に得意先の経理的な問題なのかが明らかになります。

まとめ

最後になりますが、入金消込をできる限り自動化・共有化することで業務を効率化できれば、経理担当者の作業時間あたりのコストも節約できますし、債権担当者は得意先の信用力について入金履歴等を考慮した多面的な確認ができるようになります。

入金消込業務に悩みをお持ちでしたら、さっそく現状の見直しをしていただくことをお勧めします。


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