請求書発行業務の工数の手間を減らすポイント

個人事業でも大企業でも売上代金を請求し、債権を管理するために請求書を発行することに変わりはありません。そして請求書発行業務の工数負担は、おおむね「売上金額」の確定が最も多いのが一般的です。

それではなぜ請求書発行業務に多くの工数がかかるのでしょうか。それは請求書に間違いがないよう慎重に確認作業を続けなければならないからです。

もし請求書が二重に発行されると相手に多大な迷惑をかけるばかりか、請求書の管理すらできない企業として信用を失いかねません。過大もしくは過少に請求をした場合も同様です。

しかし請求書の発行管理を慎重にしすぎるだけでは何らかの収益を生むことはありませんし、むしろ管理コストを増やすだけとなってしまいます。

工数を減らすためは品質を落とさずにいかに簡素化できるかのバランスが大切です。前工程だけではなく、請求書の発行、その後工程の入金消込までを集中管理できる仕組みを利用して効率的に運用することが理想的です。

この記事では、サーバー管理・コンテンツプラットフォーム企業へのインタビューで見えてきた、請求書発行業務に関するお悩みと現在の消込業務の流れを踏まえて、システムによる業務改善案をお届けいたします。

請求書発行工数が煩雑で効率が悪い

今回取材させていただいた企業はおもに2つの収益事業で構成されています。1つはサーバー管理業務による従量制課金です。もう1つはブログなどのコンテンツプラットフォームサービスを固定課金とし、さらに初期費用の課金もあります。

請求書に関わるシステムは統合されておらず個々の目的に応じた運用になっています。

経理担当者が売上の確定作業を担当し、営業事務担当者が請求書の発行業務を管理しています。そのため、請求書の発行工数が煩雑となり効率化がしにくいという課題をお持ちでした。

現行の請求書発行業務の流れ

こちらの企業ではまず営業管理システムで注文を管理し、請求書発行システムで請求書の発行を行います。次に入金消込システムで入金の自動消込を行っています。

請求書の発行業務は、まず経理担当者が各種サービスの契約情報を営業管理システムからスプレッドシートに出力してチェックします。チェック項目は、サーバー管理分は従量課金となっているか、年間契約のコンテンツサービスはその契約が有効かどうか、そして初期費用があればそれが検収されたかどうかを確認することです。

ここでの課題は、請求金額を確定させるために経理担当者がスプレッドシート上で勘に頼りながら確認を続けていることです。個々の取引が正しいかどうかは本質的にその内容に詳しい営業事務側で確認すべきでしょう。

そして経理のチェックが終わったら、営業事務が請求書の発行忘れや金額の調整忘れの防止に気を付けて、請求書を発行します。具体的には、営業管理システムからCSVで出力したデータと、経理が確認したスプレッドシートの金額を比較しています。

請求書はシステムを利用して先方に送付しており、発行枚数は郵送で数十枚、メールでは数百枚に及びます。

ここでの課題は、営業事務は経理が既にチェックしている金額を、もう一度営業管理システムから出力したデータと再照合をしている二重作業となってしまっていることです。

また、内部統制の観点からは請求書が営業事務側で誤って発行されることを防止するために請求書の発行管理を経理が担当すべきです。そして件数は多くないのですが、請求書の発行に郵送対応が含まれていることも、郵便コストとその郵送手続きのための工数を増やしている要因になっています。

総じて、こちらの企業では経理がやるべきことを営業事務が担当し、またその逆もあるという運営体制の課題が見られます。

これらを解決する方法として、関連システムの統合化あるいは新たに一体管理システムを導入してできる限り人の手を介さない自動化の仕組みを構築することが望まれます。

APIで単体のシステム同士を接続して効率化

まず、API(Application Programming Interface)を介して各システムを接続することです。これができればソフトウェア同士が直接つながるので、人の手で対応していたデータの多重チェック工程を大幅に減らし、かつ数値精度を維持できるようにできることが期待できます。

ただしシステム間の接続には相性のようなものがあるため、SaaS(Software as a Service)型サービスを利用して一元管理する方がより効率的な場合もあります。

実務に合った担当者を割り振って業務を効率化

次に、営業担当者と営業事務の協力も欠かせません。取引の実情を詳しく知るのは現場ですので、現場の担当者に契約状況や請求すべき金額の管理をしてもらうように手続きを変更しましょう。そうすることで経理は請求書の発行管理に集中できるようになります。

社内規定を整備して消込工数の手間を削減

また、債権の消込に関しては、社内規定を整備することで消込工数の手間を削減できる可能性を検討します。

例えば請求金額に対して入金された金額が一定額以下の場合には振込手数料相当として費用処理する方法です。一定額を超える場合には入金消込システムから経理担当者および営業事務に自動的にプッシュ通知できるように機能を追加します。

請求書を従来の紙媒体から電子データに移行する

税法の「電子帳簿保存法」に対応すれば、請求書を従来の紙媒体からPDF等の電子データにて発行することができるようになります。この電子データによる請求書の発行をシステムで管理すれば発行の履歴、有無を容易に確認することができるようになり大変便利です(なお電子データで請求書を送付することについて、事前に得意先から同意をもらうようにしましょう)。

最後になりますが、請求書発行業務をほぼ自動化により効率化・合理化できれば、従来のやり方で費やしていた時間と労力をより生産的な業務に充てることができます。企業経営の観点からも、もう一度現況の見直しをしてみるのはいかがでしょうか?

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